1.時には母のない子のように

作詞:寺山修司
作曲:田中未知

時には母のない子のように
だまって海を見つめていたい
時には母のない子のように
ひとりで旅に出てみたい
だけど心はすぐかわる
母のない子になったなら
だれにも愛を話せない

時には母のない子のように
長い手紙を書いてみたい
時には母のない子のように
大きな声で叫んでみたい
だけど心はすぐかわる
母のない子になったなら
だれにも愛を話せない


2.白いブランコ


3.坊や大きくならないで


4.花と小父さん


5.おはなし

作詞:遠藤侑宏
作曲:田村守

やさしいあなたのそばにいて
一日中おはなししたい
友達のことや2人のことを
あなたは聞いてくれるでしょう

やさしいあなたのそばにいて
一日中おはなししたい
昨日のことや明日のことを
あなたは聞いてくれるでしょう

やさしいあなたのそばにいて
一日中おはなししたい
なんでもいいの
あなたは聞いてくれるでしょう

やさしいあなたのそばにいて
一日中おはなししたい
昨日のことや明日のことを
あなたは聞いてくれるでしょう
あなたは聞いてくれるでしょう


6.もしも僕の背中に羽根が生えてたら


7.忘れかけた子守唄

作詞:なかにし礼
作曲:すぎやまこういち

兵士の群れが 朝露に消える
母の姿が小さく残る
ジョニイの手紙が 五月にとどく
元気でいるよ もうすぐ帰ると
母は毎日 稽古をしてるよ
忘れかけた子守唄を

戦さを終えて 兵士が帰る
だけどジョニイの姿が見えぬ
兵士の群れが 街角に消える
母の姿が小さく残る
母は涙で むなしく唄うよ
思い出した子守唄を


8.風


9.悲しくてやりきれない

作詞:サトウハチロー
作曲:加藤和彦

胸にしみる 空の輝き
今日も遠くながめ 涙をながす
悲しくて 悲しくて
とても やりきれない
このやるせない モヤモヤを
だれかに 告げようか

白い雲は ながれながれて
今日も夢はもつれ わびしくゆれる
悲しくて 悲しくて
とても やりきれない
この限りない むなしさの
救いはないだろか

深い森の みどりにだかれ
今日も風の唄に しみじみ嘆く
悲しくて 悲しくて
とても やりきれない
このもえたぎる 苦しさは
あしたも つづくのか

胸にしみる 空の輝き


10.小さな日記

作詞:原田晴子
作曲:落合和徳

小さな日記に つづられた
小さな過去のことでした
私と彼との過去でした
忘れたはずの恋でした

ちょっぴりすねて横むいて
黙ったままでいつまでも
やがては笑って仲なおり
そんなかわいい恋でした

山に初雪 降るころに
帰らぬ人となった彼
二度と笑わぬ彼の顔
二度と聞こえぬ彼の声

小さな日記に つづられた
小さな過去のことでした
二度と帰らぬ恋でした
忘れたはずの恋でした


11.人間はだれも


12.旅立つ彼


13.おべんとうの歌


14.オーブル街

作詞:松山猛
作曲:加藤和彦

オーブルのまちは
ボクの涙いっぱい
灰色のまちは
風がいっぱい

銀色のもりに
灰は落ちてゆく
枯れた花が
空をうずめ

小さな鳥さえ
ことばをわすれる
ボクの心は
かえってこない


15.山羊にひかれて


16.或る日突然


17.お父帰れや


18.遠くへ行きたい


19.炭鉱


20.この手のひらいっぱいに


21.死んだ男の残したものは

作詞:谷川俊太郎
作曲:武満徹

死んだ男の残したものは
ひとりの妻とひとりの子ども
他には何も残さなかった
墓石ひとつ残さなかった

死んだ女の残したものは
しおれた花とひとりの子ども
他には何も残さなかった
着物一枚残さなかった

死んだ子どもの残したものは
ねじれた足と乾いた涙
他には何も残さなかった
思い出ひとつ残さなかった

死んだ兵士の残したものは
こわれた銃とゆがんだ地球
他には何も残せなかった
平和ひとつ残せなかった

死んだ彼らの残したものは
生きてる私 生きてるあなた
他には誰も残っていない
他には誰も残っていない

死んだ歴史の残したものは
輝く今日と また来る明日
他には何も残っていない
他には何も残っていない


22.フランシーヌの場合


23.恋の花うらない


24.弱い人間に捧げる歌


25.町から来たお嫁さん


26.さとうきび畑

作詞:寺島尚彦
作曲:寺島尚彦

ざわわ ざわわ ざわわ
広いさとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ
風が通りぬけるだけ
今日もみわたすかぎりに
緑の波がうねる
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
広いさとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ
風が通りぬけるだけ
むかし海の向こうから
いくさがやってきた
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
広いさとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ
風が通りぬけるだけ
あの日鉄の雨にうたれ
父は死んでいった
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
広いさとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ
風が通りぬけるだけ
そして私の生まれた日に
いくさの終わりがきた
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
広いさとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ
風が通りぬけるだけ
風の音にとぎれて消える
母の子守の唄
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
広いさとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ
風が通りぬけるだけ
知らないはずの父の手に
だかれた夢を見る
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
広いさとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ
風が通りぬけるだけ
父の声をさがしながら
たどる畑の道
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
広いさとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ
風が通りぬけるだけ
お父さんて呼んでみたい
お父さんどこにいるの
このまま緑の波に
おぼれてしまいそう
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
広いさとうきび畑は
ざわわ ざわわ ざわわ
風が通りぬけるだけ
今日もみわたすかぎりに
緑の波がうねる
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
忘れられない悲しみが
ざわわ ざわわ ざわわ
波のように押し寄せる
風よ悲しみの歌を
海に返してほしい
夏の陽ざしの中で

ざわわ ざわわ ざわわ
風に涙はかわいても
ざわわ ざわわ ざわわ
この悲しみは消えない